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高円寺発あの世行き

「恥の多い人生を過ごしてきました」

確か太宰治の「人間失格」の冒頭にこんな文章があった。太宰自身もきっと同じような思いがあったのかも知れない。だから何度も自殺をしようとしたんだ。しかも毎回その時々の奥さんを道連れにして。でも太宰自身は何度も生き残った。何度死のうとしたっていつも自分は生き残り、その度に自分の中の「恥」が増えていったはずだ。だから最後にようやく知ねた時は安心したことだろう。…いや、違うな。もしかしたら太宰は道連れ自殺をしているうちに自殺未遂をする自分に酔っていたのかも。もしくは自分の妻が死んでいく様子を見るのが快楽になった異常者だったのかも知れない。まあでも妻は夫と一緒に死ねたと思い込んで死んでいったわけだから、それ自体は良いことなのかも知れないな。

そんなことを考えているうちにまた一つ電車が通り過ぎていった。しかし、高円寺は何時になってもホーム上に人がいるな。なんたってこんな町が好きな人が多いんだろう。確かに高円寺は魅力的な街ではある。東京にあって東京でないような場所だ。東京の異端児と言ってもいいかもしれない。昔から芸術家だったり物書きだったりミュージシャンなんかが住み着いていて、不思議な空気がいつも漂っている。原宿みたいに独自のファッションが存在しているのもその理由の一つなのかも知れない。商店街を歩けばそれがよく分かる。そういう洋服屋がたくさんあるのも頷ける。洋服屋だけじゃない。珍しい雑貨屋も多い。居酒屋は当然、多国籍のレストランも乱立している。風俗店だってあるんだ。一つの短い商店街の中にこれだけ様々なジャンルのお店が軒を連ねているのはかなり珍しいだろう。しかも街中にアナーキーな雰囲気で包まれている。至る所に反政府や左翼的なビラが貼られていて、フォトジェニックこの上ない。きっとそのうち高円寺の自治権を主張して独立紛争を始めるのかも知れない。今だって一つ隣の中野との間には見えない国境のようなものが引かれているに違いないのだから。

また一つ別の電車が目の前を通り過ぎていった。これで何本の電車を見逃したのだろう。今日だけで何百本ではないだろうか。ここに立ち始めてから何年も経っているからきっと全部で何百万とかかも知れない。つまり僕は何百と言う死ぬチャンスを見逃していることになる。逆に言えば僕はそれだけの回数の死を逃れているともいえるかも知れない。考えてみるとこれはとても凄いことではないだろうか。日本でこれほどの回数の死を逃れたことがある人は僕以外にはいないだろう。きっとギネスブックに載ることは間違いない。そうだ、そうしよう。僕は死ぬまでここに立ち続けてずっと死を逃れ続けてやろう。そうだ、これが僕の新しい生きる使命で目標なんだ。僕は死んじゃいけないんだ。

「あのー、すいません」

背が低い駅員が男に近づいた。

「もう終電が行っちゃったんで駅を閉めたいんですよね。あと、ずっとここで立ってブツブツ言ってるのはちょっと止めてもらえますか」

「あっ、はい。すいません」

 

 

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