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屋台・露店の日常性と非日常性①

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ベトナムとかタイとか東南アジアのいわゆる「新興国」と言われる国を旅していると、必ずと言って良いほど屋台や出店、露店などが通りの両側に軒を連ねている場面に出くわす。

タイに10回以上来ている今はもうこの光景に見慣れてしまったので何とも思わないけれど、最初の頃はかなり異質なものに写っていたと思う(今となってはもう思い出せないけれど)。

それは単に日本にはあまり無い光景だったからというのが主な理由で、というのも日本で露店が通りの両端に並んでいるなんていう光景を見ることはないし、そもそも露店を見ることだって稀で、祭りの時くらいしかお目にかかることは無い。そういう意味では、露店や屋台や(現代の)日本人にとっては非日常であり、そこで売られているもの、例えばチョコバナナとか、広島風お好み焼きとか、人形焼とか、おもちゃくじだとか、射的とかも非日常のものということになる。日常的にチョコバナナを食べたり、射的をやったりする人は、少なくとも僕の周りには一人もいない。

ところがタイやベトナムにおいては屋台や露店が日常の中で大きな役割を占めている。学生やサラリーマンは通学・通勤の前には屋台で朝食を済ませ、お昼の時間になると外に出て再び屋台で昼食を取る。夜も同僚か友人か家族かで外に出て屋台で夕食を取る。つまりそこで売られているものは全て彼らが日常的に食べるものであり、したがって屋台や露店は必要不可欠なものだと言える。こうした国での屋台は、日本の祭りのように非日常を皆で楽しむ為に特別に準備される訳ではなく、あくまで日常生活の一部として、必然的に存在しているのだと思う。

では何故タイやベトナムではこうした屋台や露店といったものが日常の中に組み込まれているのか。

それは、もう少し考えてみないと分からない。

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