私は高校の時からずっと10年近く腰痛に苦しんでいました。
そして数年前に「椎間板ヘルニア」と診断されました。
腰痛はひどくなると椅子に座っていることだけではなく、歩くのも横になるのも辛くて泣きたくなったこともあります。
整形外科や整体にも数年通い、ナン十万円も医療費を払いましたが一向に良くなりませんでした。
しかし、少し前に「AKA博田法」という聞き慣れない治療法があるというのを知りました。
整形外科とも整体とも全く違うアプローチで腰痛を治療するらしいのですがかなり評判が良いらしく、「AKAで腰痛が治った!」「AKAでヘルニアの手術を免れた!」なんていう声もちらほら聞いていたら興味が私も興味が湧いてきたので、実際にAKA博田法の治療をしているクリニックに通院してみました。
今回は「そもそもAKA博田法ってなに?」「それって腰痛に効くの?」ということを実体験に基づいて解説していきたいと思います。
AKA博田法って一体なに?
まず最初にAKA博田法の定義から。
「関節運動学的アプローチ、AKA(Arthrokinematic Approach)とは関節運動学に基づき、関節の遊び、関節面の滑り、回転、回旋などの関節包内運動の異常を治療する方法である。」(日本AKA医学会)
箇条書きにしてまとめてみました。
- AKAとはArthrokinematic Approach(関節運動学的アプローチ)の略
- 博田節夫先生が1979年に開発
- 当初は動きにくい関節を動かそうとする目的(関節機能障害の治療)
- 日本AKA医学会専門医、指導医のみ施術可能
- 主に仙腸関節の動きを良くする
- 仙腸関節を動かすには高い技術が必要
- 治療頻度は2~4週に1度が一般的
- 多くの患者がAKA博田法の治療によって腰痛を克服
- 保険が適用外、治療費が高額
わかったようなわからないような。
説明します。
AKA博田法とは簡単に言うと
「腰痛の原因は関節の運動の異常にある!神経とか内臓とかは全然関係ない!」
という立場から関節の動きを良くする治療を施します。
…まだなんとなくわからない。
さらに説明します。
例えば私は椎間板ヘルニアを患っています(そう整形外科で診断されたので)。
この椎間板ヘルニアは
「背骨の骨と骨の間にある椎間板の一部が飛び出して神経に当っている→だから腰が痛い」
と診断されます。
つまり痛みの原因は「神経が圧迫されているから」というわけです。
これを整形外科的診断と呼びましょう。
これに対してAKA(関節運動学)は
「いや違う!腰が痛いのは神経が圧迫されているからじゃなくて関節の動きが悪いからだ!つまりヘルニアではない!」
という診断をします。
これを関節運動学的診断と呼びます。
つまり整形外科学と関節運動学では全く別の診断を下されてしまうのです。
どっちの診断が正しいのか?
それでは整形外科の診断とAKAの診断はどちらが正しいのでしょうか?
これはどちらも正しいとしか言いようがありません。
何故ならお互いに全く別の医学理論体系に基づいて診断を下しているので、どちらが間違っていてどちらが正しいとは言えません。
あえて言えば腰痛が治った方が正しいのです。
私はこれまで数年間整形外科や整体に通い、牽引などの治療をずっと試してきたのですが、一向に効果がありませんでした。
なので今回はAKA博田法的アプローチ、つまり関節運動学的アプローチから診察をしてもらいたいと思い、クリニックに行きました。
もしAKA博田法で腰痛が治れば、あくまで私にとってはAKAが正しかったということになります。
腰痛の原因は「仙腸関節の動きが悪いから」
AKA博田法では腰痛の原因は「仙腸関節の動きが悪いから」という診断をされます。
文章で説明するのが難しいのでこちらの動画をご覧ください。
これは私が実際に通っていた横浜のクリニックの院長が「仙腸関節の動き」について模型を使って解説してくれています。
わかりやすいですね。
要するに
仙腸関節の動きが悪くなる→腰や背中に痛みが出る→AKAで関節の動きを良くする!
というわけです。
AKA博田法の治療はどんな感じ?効果はある?
AKA博田法の治療の様子も同じく横浜にある「岡田理学クリニック」の参考ビデオをご覧ください。
やっていることはかなり地味です。
身体を寝かせた状態で横を向いて腰骨のあたりを指先でちょっと触って、それから足がどれくらい高く上がるかを確認するだけです。
施術時間は5分程度です。
本当に治療なのこれ?
と多くの人が思うと思います。
実際に治療を受けた私もそう思いました。
しかしただ指先で触っているだけではなく、確かに何かが腰の奥の方で動いているような感覚はありました。
なんとも文字では説明しにくいのですが、奥の方で硬くなっていたものがグリグリされることによってゴリゴリ動いているような(分かりづらくてすみません)。
しかし効果は絶大でした。
治療を受けた直後は今までにはなかったくらい腰が軽くなったような感じがしました。
前に身体を倒しても腰が痛くないし、後ろに反っても突っ張った感じが無くなります。
なんと言うか錆びついた身体に油を挿したみたいに動くんです。
長い悪夢から解放されて顔がほころぶほどです。
腰の痛みが無くなると急に身体が軽くなってスキップしたくなります。
誇張じゃなくて本当にそれくらい嬉しくなりました。
根本的に治すには定期的に通院
でも家に帰って普通に生活をしていると徐々に腰の方に重い違和感が戻ってきました。
骨盤の奥の方からじわじわとあの嫌な感じが迫ってくるのです。
あっ、もしかして腰の痛みが戻ってきたかも….
案の定次の日からまた腰痛が戻ってきました。
束の間の天国のような時間から一気に地獄に引き摺り込まれた心地でした。
院長も言っていたのですが「重い症状だと数ヶ月の通院」が必要とのことでした。
軽い腰痛なら一度治療を受けるだけでケロッと治ってしまうようなのですが、私のように慢性的な重い腰痛の場合は仙腸関節の動きが良くなるまでに時間がかかるようです。
その後数回通いましたが金銭的な問題で通院を止めてしまいましたが、通うたびに骨盤の奥の関節が動いているような感覚があり、あのまま通い続けていれば確実に良くなっていたような気はします。
残念。
まとめ
今回はAKA博田法の概要と実際に体験してみてどうだったのか、を紹介しました。
個人差はあると思いますが、私はあのまま通院していれば腰痛はかなり軽減されたのではないかと思います。
少なくとも毎日整形外科で牽引をする100倍の効果を感じることが出来ました。
ただ、デメリットは治療費が保険適用外、ということです。
つまり100%自費で治療を受けなくてはいけないのですが、これがかなりきつかったです。
しかもクリニックに行く電車代もバカになりません。
しかし腰痛は酷くなると日常生活にも大きな支障を及ぼします。
もし今腰の痛みに悩んでいて整形外科以外の選択肢を探している方がいればAKAの治療をやっているクリニックに一度行ってみるのはおすすめです。
1回目の施術で効果が見られるようであれば通院次第で腰痛の悩みから解放されるかも知れません。
仙腸関節について図解で説明している書籍もあります。
AKA治療にちょっとでも興味があれば読んでみてください。
このストレッチ法も試してみたいですね。
AKAの施術は一回1万円以上する場合がほとんどなので10分の1で済んだら超お得です。
腰痛を予防するには正しい姿勢が一番ですね。
サポートベルトなんかがあれば普段の日常生活でも少しは楽になりますね。
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