他のバイトと同様に治験にも向き不向きがあります。
基本的には入院して退院するまで静かに過ごしていればいいだけなので、誰にでも出来るバイトだと言えます。
しかし、治験には普通のバイトとはちょっと違ったルールがあったりするので、もしかしたら向いていない人もいるかもしれません。
向いていないからといって治験に参加するのをためらう必要はありません。
後で詳しく書きますが、僕だってどちらかと言えば治験に向いていない方でした。
でも、これまで合計で10回以上治験に参加しています。
そこでこの記事では治験に向いている人・向いてない人について解説していきます。
「自分はもしかしたら治験に向いてないなあ」と思っても諦めずに一度参加してみることをおすすめします。
治験に向いている人は?
まずは治験に向いている人からみていきます。
- 禁煙、禁酒が出来る
- 脂っこい食べ物を控えることが出来る
- 集団生活も問題ない
- 採血も怖くない(貧血じゃない)
- 時間は守れる
- ルールも守れる
- なんでも食べれる
- 食事制限も我慢できる
一つ一つ見ていきましょう。
禁煙、禁酒が出来る
当然のことですが治験で入院中は喫煙・飲酒することが出来ません。
持ち込みすら許可されていません。
もしコソコソとタバコでも吸っているところを見つかった場合は即退院させられます。
全ての治験病院が共有している被験者情報データベースというものがあり、被験者の治験歴なども全て記録されます。
ここのブラックリストに載ってしまったら最後、今後一切治験に参加出来なくなるということも考えられます。
また入院する前であっても治験によっては「入院日の3日前から禁酒」などという決まりがある場合があります。
タバコに関しては「入院前日から禁煙」というルールが多かったような印象でした。
詳しいことは各治験によって異なるので事前説明会に行かなければ分からないのですが、基本的に数日前から飲酒と喫煙は控えてください。
実際のところ前日にお酒を少し飲んだってそれでデータが著しく悪くなる、ということはありません。
僕も入院前日に缶ビールを一缶飲んだことがありますが、特に問題なく被験者に選ばれました。
しかし、決まりなので控えた方が無難です。
入院中は禁煙・禁酒、入院前もなるべくお酒は控えましょう。
脂っこい食べ物を控えることが出来る
これは必須です。
前日に脂っこい食べ物を食べると採血をすると絶対にバレてしまいます。
入院当日に看護師の方から別室に呼び出され「〇〇さん、昨日脂っこい物食べたでしょ?データがすごく悪いよ」と言われます。
これを言われたももうアウトです。
そのまま帰宅させられます。
もちろん協力費は一切ありません。
入院する直前に「よーし、脂っこいものを食い納めしよう」と言って焼肉やラーメンを食べてしまう参加者が多いです。
特に多いのが焼肉。
よく 看護師が「◯◯さん昨日何食べたの?」と聞くと大体「焼肉食べちゃいました」という答えが多いです。
脂っこい食べ物を入院前日に食べてしまった為に、当日帰らされた人たちを僕は何人も見てきました(そして僕自身も一度前日に豚骨ラーメンを食べてしまいアウトだった経験があります)。
入院当日に帰されるのは本当にやるせないです。
治験直前は脂っこいものを控え、野菜が中心の健康的な食事を食べましょう。
集団生活も問題ない
入院中は他の被験者と同じ部屋で共同生活を送ります。
共同生活といっても各自別々のことをして時間を過ごすのですが、ずっと知らない人と一緒にいるとストレスがたまることもあるかも知れません。
とはいうものの一応病院に入院するのでみんなマンガを読んだりパソコンをいじったり昼寝したりして静かに過ごしています。
そういう意味ではリラックス出来ると思います。
僕の経験上も入院してて他の被験者とトラブルになったことは一度もありませんし、そういう話もあまり聞きません。
基本的に入院中はあまり他の人と話すこともないようです。
女性の場合は分かりませんが、男の入院治験は特に被験者同士で仲良くなることもなければ、喧嘩することもありません。
入院中に仲良くなって友達になるという話もあんまり聞きません。
たまに被験者同士で喋っているのを見かけますが、大体友達同士で参加していることが多いです。
病院によってはカーテンがあり視界を遮ることが出来ますが、就寝後の物音などが気になることもあると思います。
僕もいびきがうるさい被験者が隣にいる時はちょっとだけ「うるさいな」と思ったことはあります。
そういう人は耳栓を持参して行った方が良いでしょう。
病院によっては貸し出してくれるところもありますが普段から持っていると便利ですよ。
採血も怖くない
恐らく治験に参加するかどうか迷っている人の多くが採血のことが気になるのではないかと思います。
ネットでも「治験は採血が辛すぎる」みたいな言葉をよく見かけます。
経験から言うと基本的に毎日最低1回は採血があります。
朝起きてから朝食を食べる前に採血することが多いです。
そして投薬日の採血は合計10回以上あります。
しかも30分に一回くらいのペースが血を抜き取られます。
被験者にとっても病院側にとっても投薬日が最も忙しい日になります。
1日に10回も血を抜かれることなんて日常生活ではほぼ無いのでビビってしまう人もいると思いますが、何度もやっていると案外慣れてしまいます。
1回1回の採血の量もそんなに多いわけではないので手際が良い看護師さんなら5秒くらいで終わってしまいます。
たまーに採血が下手な看護師さんがいて、毎回痛い思いをすることもありますが、それは運としか言いようがありません。
基本的に治験病院で働く看護師さんは注射に慣れているのでそこまで心配する必要はないでしょう。
また病院によっては一回一回注射するのではなく、予め点滴用の針を手首に刺しておいてそこから血を抜くという場合もあります。
点滴の針を刺す時は痛いですが、後はそこから血を抜くだけなので結構楽です。
採血する前に生理食塩水を血管に入れるのですが、これがひんやりしてて気持ちよくて僕はちょっと好きだったりします。
時間厳守
治験は時間厳守です。
特に無断で遅刻すると治験参加は出来ませんし、最悪の場合今後一切他の治験にも参加出来なくなってしまいます。
看護師さんに聞いた話だと連絡無しで30分遅れた場合はどんな理由であっても入院不可とのことです。
厳しいですね。
遅れる際は絶対に前もって連絡しましょう。
また「食事の時間」「シャワーの時間」なども細かく決められています。
ここら辺は特に問題はないと思いますが、しっかり覚えておきましょう。
ルールも守れる
入院中は様々なルールがあります。
ルールと言ってもどれも一般常識なので厳しくは無いのですが、入院生活に慣れてくると段々と気が抜けてしまいルールを忘れてしまいがちです。
そういう時に看護師さんから注意されたりするので気を付けましょう。
病院によっては「注意される毎に謝礼金がいくら減ります」というルールを作っているところも実際にあります。
注意の数によって謝礼金がどんどん減っていき、ある程度までいくと強制的に退院、なんていうこともあるので気をつけましょう。
とは行ってもほとんどの人は入院中は静かに過ごしているのでそこまで気にする必要はありません。
なんでも食べれる
入院中の食事はみんな同じ物を同じ時間内に食べます。
食事は外の弁当屋さんの弁当だったり、病院内で作っている物だったりと様々ですが、基本的に美味しいし、入院中は食事が唯一の楽しみだったりするので完食してしまいます。
しかし、中には自分が嫌いな食べ物が入っている場合もあります(僕の場合はしいたけとか)。
食べられないものがあった場合は看護師さんに相談してから残しましょう。
ちょっと残したくらいで怒られることもありませんが、「どうして残したんですか?体調悪いんですか?」と聞かれることはあります。
実際に僕が入院していた時も、薬の副作用かどうかは分かりませんが「全く食欲がない」と言って弁当を半分くらい残している人もいました。
食事を残したくらいで即帰宅させられることはありませんが、ちょっとでも体調に変化があれば逐一看護師さんに相談しましょう。
食事制限も我慢できる
入院中は病院から出されたものしか食べることが出来ません。
みんな同じ量の食事を取るのでお代わりとかもありません。
外から持ち込んだ物を食べても一人だけデータが違ってくるのですぐにバレます。
ちなみに投薬日は朝ごはん抜きが一般的です。
水を飲む量も決まっています。
普段朝ごはんを食べる人は結構辛いかも知れません。
それ以外は朝昼晩3食食べることが出来ます。
間食が出来ないのですが、十分な量が出るので空腹で辛いということはありません。
入院中は外に出ることが出来ないので身体を動かすこともそんなにないので、人によってはあんまりお腹は減らないかも知れないですね。
もし心配な人がいれば、治験に参加する1週間前から食事の量を減らしたりして、対策を練っておくのが良いでしょう。
「治験ダイエットをしてるんだ」と思うと意外と乗り切れますよ。
治験に向いていない人
治験に向いていない人は「治験に向いている人」の逆だと考えてもらって結構です。
つまり
- 禁煙出来ない
- お酒がやめられない
- 脂っこい物が大好き
- 集団生活が苦手
- 採血が苦手
- 貧血気味な
- 遅刻しがち
- ルールを守れない
- 好き嫌いが激しい
- 間食ばかりする
こういう人はもしかすると治験参加は向いていないかも知れません。
というかこういう人は他のバイトでも厳しいでしょう。
治験の向き不向きまとめ
今回は「治験に向いている人・向いていない人」についてまとめました。
最初にも書きましたが、治験に向いていないから治験に参加出来ないというわけではありません。
僕自身も「共同生活は苦手」で「採血も好きじゃない」で「お酒大好き」で「遅刻しがち」で「間食がやめられない」どうしようもないでくの坊だったのですが、これまでに10回以上治験に参加しています。
大切なのは入院当日までに少しでも対策を練っておくことです。
例えば僕の場合は、夜寝る用に耳栓を用意したり、日常的にお酒と食事の量を減らしたり、時間に厳しくしてみたりとちょっとずつ身体を慣らしていきました。
すると入院した時にそれほどストレスを感じなくなりました。
向き不向きは前もって準備することでどうにでもなるんです。
治験は1日平均2万円の報酬が出るとても割の良いバイトです。
「自分は向いてないなあ」と諦めるのではなく、普段からちょっとずつ身体を慣らしていけば何の問題もなく治験に参加することが出来ます。
治験は一日中寝ているだけで2万円くらい稼げる夢のようなバイトなので、諦めずに身体を慣らしていきましょう。
入院生活は想像する以上にラクですよ。
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