さて、事前検診に合格し見事被験者に選ばれるといよいよ入院する日を迎えます。
今回は治験病院に入院してから、退院して謝礼を受け取るまでの一連の流れを詳しく見ていきます。
入院当日・健康診断
入院当日にも健康診断があります。
その際は事前健康診断の時にあったような禁止事項が多数あるので気を付けましょう。
特に前日に脂っこいものを食べたのが原因で採血のデータが悪く、すぐに帰宅させられる場合はよくあります。
入院前日に美味しいものを食べたい気持ちは分かりますが、その気持ちは退院日までとっておきましょう。
あと、遅刻は絶対に厳禁です。
無事健康診断に問題が無ければ入院となります。
多くの場合は病院に被験者用の寝間着が用意されているのでそれに着替えてベッドでごろごろして過ごし、翌日の投薬日を迎えます。
投薬前に最後の検診
投薬日は朝早くに起こされます。そして最後の検診(採血、心電図、血圧)をします。
この検診のデータによって最終的な投薬者が決定されます。
残念ながらここで投薬者に選ばれなければ帰宅になります。一応一泊したので協力費は1万円くらい出ると思います。
投薬
投薬にも幾つか種類がありますが一般的には錠剤を飲むか、点滴を打つかのどちらかです。
投薬日の流れの例です。
- 6時 起床
- 8時 最後の検診・最終的投薬者決定
- 9時 投薬(朝飯抜き)
- ~12時 15分・30分おきに採血
- 13時 昼食
- 14時~ 1時間おきに採血
- 19時 夕食
- ~21時 最後の採血
- 22時 就寝
これを見れば分かる通り、投薬日は被験者にとっても看護師や医師にとっても最も忙しく中々ハードな一日です。
「ずっとベッドの上にいるだけじゃん」と思う方もいるかも知れませんが、実際に何度も体験した感想を言うと心身共に結構疲れます。
この日だけ「仕事してるな」って感じがします。でも普通のバイトに比べると楽ですね。
自分の一日の行動がすべてスケジュールによって決まっているというだけでかなり堪えます。
朝から採血の嵐があり、さらに運悪く薬の副作用が出てしまうと……..これは後述します。
ですがここが山場です。治験ではここが一番大変な時なのでここさえ乗り越えてしまえば後はどうってことはありません。
投薬日以降~退院
投薬日の翌日は大体晴れています(?)。採血の嵐や検診の台風から解放されるからです(?)。
投薬日以降の一日のスケジュールは大体こんな感じになります。
- 8時 起床
- 9時 採血・朝食
- 自由時間
- 13時 昼食
- 自由時間
- 19時 夕食
- 自由時間
- 23時 就寝
昨日のハードミッションが嘘のようです。
漫画読み放題、映画見放題、昼寝し放題です。完全にニートが家でごろごろしているのと変わりありません。
採血も一日一回になります。ちょっとチクっとするのを我慢するだけで日給15000円〜25000円もらえちゃうんですからやめられませんよね。
こんな感じの穏やかな日々が何日か続き、晴れ晴れとした気持ちでようやく退院します。
事後通院・連絡
無事退院した後も気を抜いてはいけません。
治験の種類のよっては退院した後も通院して検診を受けるか、退院してから数日後にその後の体調を確認する為に事後連絡をしなければいけないケースがあります。絶対に忘れないようにしましょう。
「たかが事後連絡」と思って電話するのを忘れてしまったら最悪です。
もし忘れてしまった場合には負担軽減費が払われない場合もあります。
お金を受け取るまでが治験です。せっかく入院したのに連絡するのを忘れて協力費を受け取り損ねるのは悲しすぎます。
ちなみに協力費は大体1週間後に振り込まれるのが一般的です。ちょっと先ですが辛抱して待ちましょう。
入院してから退院するまでの流れまとめ
今回で治験の流れの解説が終わりました。
- 無料会員登録(治験情報サイトでも病院のサイトでも)
- 治験モニターの募集要項を確認・応募
- 説明会・事前健康診断に行く
- 後日健康診断の合否が出る・治験参加意思確認
- 入院・健康診断
- 最終健康診断・投薬
- 退院
- 後日通院もしくは電話で健康状態確認
応募してから退院して協力費を受け取るまでかなり時間がかかりますが、そんなに面倒なことはありませんよね。
ちなみに次回もまた治験に参加するには「休薬期間」を取る必要があります。
治験にもよりますが大体3ヶ月くらいは次の治験に参加することが出来ません。
これは事前検診でも確認されるので嘘をついてもすぐにバレます。
悪質だと判断されると次回以降の治験も参加出来なくなってしまうので嘘は絶対にやめましょう。
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