バンコクから車で2時間ほどの場所にあるナコンパトム県。
ナコンパトムは仏教がタイに初めて伝来した場所であり、インドのアショーカ王(在位:紀元前268年頃-紀元前232年頃)がインドシナ半島で最初に寺院を建てた場所。
つまりタイ仏教の聖地のような場所であり、今でも世界各国からたくさんの参拝者が訪れます。
今回はそんなナコンパトムでも一際異彩を放つ超巨大な龍が塔にぐるぐると巻きついている寺院「ワット・サームプラーン」と、世界一の高さを誇る仏塔「ワット・プラパトム・チェディー」の魅力とバンコクからアクセス方法などを紹介します。
実際に両方の寺院を回った時の記録はこちら。
ドラゴン寺「ワットサームプラーン」
ドラゴン寺こと「ワットサームプラーン」は1985年に建立された比較的新しい寺院。
この龍の塔を作ったのはこの寺院を開山(創始)したバヴァーナ・ブッド(Bhavana Buddho)という僧侶です。
修行の一環で断食と瞑想を1週間続けていた最中に、夢の中に現れたタイの高僧ルアンプートゥアット(หลวงปู่ทวด lǔaŋ pùu thûat)に「龍の塔を作るのじゃ」と言われたそうです。
色々ツッコミどころをはありますが(なぜ中国風の龍なのか、そもそもなぜ作るのか)、偉いお坊さんに言われたら従うしかありません。
ちなみにこの高僧ルアンプートゥアットさんはタイでも超有名人。
400年くらい前にアユタヤに実在した僧侶ですが超能力的なパワーを持つということで後世までその名前が知れ渡っているのです。
タイ全土にプートゥアットさんの像があるくらいです。
巨大な龍が巻きつく塔
下から見上げた姿は圧巻。
建設開始から5年で完成させたということですが、一体どうやってこれを建てたのか気になります。
ピンク色の塔と小窓が中国風で、まるでおとぎ話に出て来るような光景。
ちなみに塔の最上部に行くにはこの胴体の中を通って行きます。
鱗の1つ1つに繊細な模様が施されており、まるで本物の龍みたい。
足も巨大。鳥みたいな足ですね。
龍の口から光が光っているパネルがありました。
ここまで来ると完全にテーマパークです。
仏塔の中には超強そうなお釈迦様。
サイヤ人みたい。
こっちはナッパかな。
龍の胴体を通って最上部へ
塔は入場無料ですが必ずお布施をしましょう。
いよいよ龍の胴体の中に入ります。
入り口には古代インド神話に出て来る神ラーフ。
ラーフは月や太陽を飲み込み日食や月食を起こすと信じられています。
タイの寺院にはいたるところにラーフがいるので探してみるのも良いでしょう。
龍の胴体の中はコンクリートで塗り固められた壁に覆われています。
全長300mほどあり最上部まで10分くらいひたすら歩きます。
中はちょっとカビ臭さがあってずっと閉じ込められると気分が悪くなりそう。
たまーに扇風機が置いてあるのが救い。
最上部
塔の最上部は見晴らし最高。
お坊さんもいました。何やら向こうに何があるのかを話している様子。
龍の顎下。
遠くから見ると巨大なイメージでしたが近くで見るとそれほど大きくはありません。
しかしインパクトは絶大。
下を覗くと通ってきた胴体。
よくまあこんなところを通ってきたなと思います。
塔の南側のジャングルの中に甲羅のようなものが見えます。
巨大な亀だ。
そしてこっちには巨大な大仏。
ドラゴンの塔以外にも見所満載のようです。
お賽銭投げ
何やら大勢の人が上に向かって小銭を投げています。
ここにもまたラーフがいました。
どうやらラーフが持っている壺の中に小銭を投げ入れると幸運がやって来るんだとか。
というわけで私もやってみましたがなかなか力加減が難しく30回くらいやってようやく入りました。
ロトシックスで100億円当たりますように。
他にもいる巨大な動物
ワットサームプラーンの敷地内には龍の他にもたくさんの巨大な動物が点在しています。
巨大うさぎ。
巨大孔雀。
巨大像。
手前の人間と比べるとその大きさがわかります。
そしてさっき上から見た巨大な亀。
古代遺跡っぽくてとてもかっこいい。
中にも入れます。
そんなに面白くもなく、古い駐車場の中にいる感じ。
亀の中に池がありました。
屋台もある
寺院の敷地内には屋台があるので腹ごしえらすることも出来ます。
白い白衣を着ている女性たちが作ります。
もしかしたらこのお寺で修行している方々なのかもしれません。
鴨肉ヌードル。
パッタイ。
美味しくいただきました。
ドラゴン寺へのアクセス
バンコク市内からのアクセスはタクシーが一番楽ですが、多少運賃がかかるので少人数であればMRTとタクシーを併用するのがおすすめです。
MRTが西側へ伸びつつあるのでバンコクからドラゴン寺へのアクセスは比較的容易となりました。
2020年1月現在はMRTの終着点がLak Song(ラックソング)なのでここからタクシーに乗ります。
ラックソングで降りたら3番出口へ向かいます。
下に見える場所がタクシー・ソンテウ・バス乗り場になります。
ここでタクシーを拾えば30分ほどで180バーツ程度でドラゴン寺へ行ってくれます。
移動費を節約した人はここから84番の黄色いエアコンバスに乗ってもドラゴン寺へ行くことが出来ます。
バスなら片道24バーツとかなり安い。
ただしタイムスケジュールが不明なのでいつ来るのかわからないバスを待つよりはタクシーが無難。
タクシーを拾うのが苦手な人はGrabアプリで配車しましょう。
バンコクへの帰り方も行きとほぼ同じです。
ドラゴン寺の正面にはバス乗り場があるのでここでタクシーを捕まえます。
青いソンテウでオームヤイにあるBigCまで行くことも出来ます。
オームヤイはドラゴン寺とバンコクのちょうど真ん中くらいにあり、そこから84番と83番のバスに乗ればバンコク市内まで戻れます。
ただしソンテウはあまり快適とは言えないので帰り道もやはりタクシーが無難だと思います。
ツアーもおすすめ
ドラゴン寺はアクセスがちょっと面倒なので、現地ツアーもおすすめです。
現地のフォトジェニックツアーに参加すればドラゴン寺以外にも赤蓮の水上マーケットや、インスタ映えで有名なワットパクナムを一日で回ることも出来ます。
いずれも単独で行くのはちょっと難しいので効率よく回ることが出来るツアーへの参加をおすすめします。
巨大な仏塔「プラパトム・チェディ」
ワット・プラパトム・チェディーは120mの高さを誇る仏塔。
写真だとわかりにくいですがとにかくめちゃくちゃデカイので画面に収めるのに苦労します。
この高さはタイで一番高いだけでなく、世界で最も高いとされています。
塔の直径は約65m。
周囲の長さは300mとも言われています。
プラパトム・チェディーは4世紀頃にこの地を支配していたモン族が建てたとも言われていますが、詳しいことはまだわかっていません。
モン族と言えば日本人とDNA配列が非常に似ていることが知られています。
研究者の中には日本人のルーツがモン族だと言う説もあるほど。
チェンライで雲海を見に行った時にモン族と会いましたが、子どもが日本人そっくりでびっくりしました。
ちょっと話が逸れてしまいましたが、わかっているのは11世紀ごろになってこの地を支配したクメール人によって仏塔が今の形になったということだけです。
クメール人とは今のカンボジア人の祖先ですね。
その後19世紀になってラーマ4世によって大改修工事が始まり、何度かの改修を経て今に至ります。
内部にある仏塔がアンコールワットっぽいです。
仏塔の北側には巨大な仏像。
休日になると多くのタイ人が訪れます。
鈴に名前を書くと幸運が訪れる。
ロトシックスで100億当たってください。
ロウソクを水に流すタンブン(徳積み)。
20バーツくらいお布施をすれば体験できます。
ワット・プラパトム・チェディーは夜になるとライトアップされ、周囲の屋台が活気を帯び始めます。
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良い写真を撮りたい時は夜に訪れてみるのも良いでしょう。
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プラ・パトム・チェディへのアクセス
バンコクからプラパトム・チェディへの主なアクセス方法はタクシー、ミニバス(ロットゥー)、鉄道の3つあります。
鉄道
一番楽なのはフアランポーン駅から鉄道に乗る方法。
チケットの購入方法などはこちら。
ナコンパトム駅で降りればすぐ目の前に巨大な仏塔が見えます。
こんな感じ。
駅から仏塔までは歩いて5分程度です。
チケットの買い方も簡単。
行き先を伝えれば次の出発時刻のチケットを発券してもらえます。
3等席なら片道たったの14バーツ。
バンコクからナコンパトムまでは1時間45分程度。
鉄道に乗る前に必ずトイレに行っておきましょう。
鉄道は遅れることが多いので時間に余裕を持つこと。
ミニバス(ロットトゥー)
プラパトム・チェディの周辺にはミニバス乗り場があるのでそれに乗ってバンコクまで戻れます(所要時間は1時間ほど)。
ミニバス乗り場があるのはプラパトム・チェディとナコンパトム駅のちょうど真ん中あたり。
堀の周りの道路に停車しているのですぐにわかります。
運賃を聞くのを忘れてしまいましたが100バーツ程度だと思います。
ミニバスはぎゅうぎゅう詰めになるまで人が乗ってから発車するので結構窮屈で個人的には好きではないのですが、終電後にバンコクに戻るにはこれしかありません。
どうやらバンコクのピンクラオ地区(ปิ่นเกล้า)まで行ってくれるようです。
ピンクラオはチャオプラヤ川の西側にありバンコク中心部からはやや離れていますがそこからはタクシーなどを使いましょう。
まとめ
今回はナコンパトム県のドラゴン寺「ワット・サームプラーン」と、世界一の高さを誇る仏塔「ワット・プラパトム・チェディ」の魅力とバンコクからのアクセス方法を紹介しました。
MRTのLak Songからタクシーに乗ってドラゴン寺に行き、そこからまたタクシーで仏塔まで行き、あとは列車かミニバスでバンコクに戻ってくるだけなので簡単です。
両方行っても半日で戻ることが出来るのでナコンパトムに行ったら是非とも行ってみてください。
実際に行った時の旅行記はこちら。
ナコンパトムは旅行者にはアクセスがやや難しいので、一人で行く場合は現地ツアーに参加するのもアリです。
【バンコク発】フォトジェニックツアー 赤蓮の水上マーケット、竜巻寺、ワットパクナム寺院1日観光 by ウェンディーツアー(昼食付き・日本語ガイド)
バンコクから行ける日帰りツアーはたくさん種類があります。
個人で行くのもいいですが、ツアーにはツアーならではの楽しみがあるのでぜひ一度は参加してみましょう。
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