この記事では2016年時点での現代のゴーストタウン「田浦廃村」を紹介しています。少々刺激が強い写真がありますので、自己責任でお願いいたします。
僕は今現実から逃れる為にバンコクのチャイナタウンに潜伏しているのですが、3日目にして既に現地人のようにこっちの生活に慣れてしまいました。
連日30度超えの気温とバケツの水をひっくり返したようなスコールが煩わしいですが、それ以外はかなり快適に逃亡生活を送っています。
さて、最近というかかなり前から気付いていたのですが、ここにはかなり昔に建てられたもの建物ばかりで見ていて楽しいです。
例えば
これとか。
何年前に建てられたのかわかりませんが、50年くらい経っていそうです。
下手したら戦前からとか。でも廃墟ではなくちゃんと人が住んでいます。
川沿いに立つ建物です。
真ん中の建物は比較的新しいですが、左端は相当な年月が経っています。ここもまだ人が住んでいます。
雨の中撮ったので鮮明ではありませんが、どう考えても21世紀に建てられたものではありません。
模様が芸術的でかっこいいですよね。ちなみにこれはナイチンゲールオリンピックというタイで一番古いデパートだそうです。
市場の建物もこんな感じで老朽化が進んでいます。数年後には建物が崩れて大事故が起こりそうです。
ちなみにこれはサンペーン市場という超巨大問屋街の一角です。
こういう廃墟になりかけの建物を見ていたら突然、廃墟から連想して僕の地元にある「廃村」に数年前に行ったことを事を思い出しました。
スマホで写真を撮った記憶もあったのでもしかしたらと思いgooglePhotoで遡ってみたところ、しっかりクラウド上に自動保存されていました。Google様様です。
田浦廃村
田浦廃村は横須賀周辺の廃墟を調べれば必ず名前が挙がるくらいで、休日には一眼レフを提げたマニアたちが数人コソコソと写真を撮っているのが常です。
僕が行った時も5、6人の好き者が写真を撮っていました。
実はこの田浦廃村は「都心から近い謎多き廃村」として廃墟マニアの間では少し前から有名でした。
ネット上にも様々な噂が飛び交っているほどで、とにかく謎が多過ぎるんです。
詳しくはまだ書きませんが、この謎については後々分かってくると思います。
そして僕はこの謎に対するある程度の信憑性がある一定の見解を持っています。
それを裏付けるものも発見してしまったので、もしよかったら最後まで読んでみて下さい。
最近ではYoutubeにもこの廃村の動画がたくさんアップされているようです。
例えばこれとか。
写真を見るだけでは飽き足らないという人にはおすすめです。
臨場感があり実際に行かなくても行った雰囲気を味わえます。
動画を見る限りどうやら心霊スポットとしても人気があるようですね。
まあ実際に霊が出ようが出まいが、人間が関わった事のある場所はどこだって心霊スポットになっちゃいますが。
地図(変電所エリアとホタルの里エリア)
田浦廃村は田浦変電所のエリアとホタルの里のエリアの二つに別れています。
どちらも踏切を渡って行く必要があります。
僕が小さい頃に遊んでいたのは川が流れているホタルの里の方で、変電所の方はほとんど足を踏み入れた記憶はありません。
ちなみにホタルの里という場所にはたくさんホタルが生息しています(した?)。
当時は(20年くらい前)このホタルの里はあまり整備されておらず、手付かずの自然が残っている印象でした。
山の斜面には多くの防空壕が残っていて、友達数人とそこに入って冒険したような気がします。
今思い出しても戦前の疎開地みたいな場所だったと思います。
ホタルの里
ブログ用に撮ったものではないので、途中飛び飛びになっています。
なんとなく雰囲気を感じて頂ければ幸いです。
この先にホタルの里があります。
草木が茂っていて太陽の光が妨げられています。
田舎の踏切というロケーションもそうですが、昼間でも一人で行くと少し異様な雰囲気があります。
ここを渡ったらもう二度と戻って来れないような、そんな感じです(ほんまにやで)。
ちなみに右側に見えるのが川という名の用水路です。
踏切の下を流れているので小さい頃は水の中をここまで歩いてました。
当時は水が綺麗だったので飲めたような、そこまで綺麗ではなかったような。
しばらく道なりに歩くと最初の家が見えてきます。
草が生い茂っていますが少なくとも15年前はこうではありませんでした。
もうちょっと歩くと急に拓けた場所に出ます。このマンホールは最近出来たものです。
洗濯機が捨てられていました。
ホンダのNS50Fが見えます。
倉庫のような建物の窓ガラスが開いていたので覗いてみるとこんな感じでした。
荒らされてはいますが、かなりの量の生活品が残っています。
大体2世代くらい前なのですが、残っている物の数があまりにも多過ぎて、すぐさっきまで人がいたような不思議な感覚になります。
まるで忽然と人だけいなくなってしまったような感じです。
これだけ見てもちょっと不気味ですが、後半ではもっと気味が悪くなります。
この階段は山の上にある畑のような場所に繋がってました。
そうです。僕もびっくりしたのですが、ここにはまだ住んでいる人がいたんです。
上からマンホールを見下ろしています。
緑が深いです。
まさに獣道です。時期によっては虫がヤバイです。
突然こんな場所に出ます。明らかに誰かが野菜を育てています。
向こう側には変電所があり、その先には海が見えます。いい景色です。
下まで戻って道なりに進むとまた別の長い階段がありました。
多分この長い階段です。地図上では上の方に家があります。
更に進むと住宅街らしくところにたどり着きます。ここら辺の写真は撮っていなかったようです。
変電所のエリア
変電所に行くにも踏切を渡る必要があります。
このようにこちら側の家はかなり荒らされており、簡単に中に入ることが出来るようになっています。
扉の横にあるのは鳥の置物です。
こっちも「どうぞ入って下さい」と言わんばかりにドアがオープンしています。
ちなみにプチエピソードですが、僕がここに来た時には2階のベランダでカメラマンと女性1人がグラビアか何かの撮影をしました。
ちょっと脅かしてやろうと思い2階に上がりなんでもない世間話をしている時にいきなり
「僕昔ここに住んでたんですよね」
と言ってやるとカメラマンの顔が青ざめてました。
まあ、色んな意味で怖いですよね。
ドアが開いている家に少しだけお邪魔した写真があります。
2階の一室の写真です。子供部屋のようですが、かなり荒らされています。
何故か多くの物が残されたままで、忽然と住人が姿を消してしまったかのようです。
まるでついさっきまで人が住んでいたような感じです。
常識的に考えれば引越しをするのなら荷物を全て片付けるはずです。
荷物を全て残したまま引っ越すなんて絶対にありえません。
いらない家財道具ならまだわかりますが、個人を特定できるものも全て残したまま家を出るなんて考えにくいです。
….なんかちょっと怖くなってきた
この時は本当にちょっと怖くなっていました。
噂には聞いていましたが、本当に何から何まで家に残したまま、住人だけが消えてしまったのです。
僕はこの時点でかなりビビってましたが、本当の恐怖はこの後でした。
「努力なければ成功もない」。本棚にはテキストと寄生獣(?)。
白いペンで書かれた英単語を見るとどうやら高校生だったようです。
中学生にしては難しい単語ばかり(withhold,conceiveなど)もしかしたら受験生だったのかもしれません。
ゴミ箱の中もそのままです。さすがに中身は確認していません。
勉強机の上もめちゃくちゃ。でも結構懐かしいグッズが混ざっています。
パソコンがあります。
奥にはNTTDoCoMoのカバンも見えます。
ということはつまり少なくとも90年代前半までは住人がいたということです。
写真まで残っています。個人を特定できる情報もかなり残っていました。
こち亀があります。廃屋でこち亀を見つけるとは不思議な感じです。
長居していると何かに取り憑かれそうだったので、早々と家を出ました。
※2019年5月現在、田浦廃村は消滅してしまったのでこの家ももう存在しません。なんだか悲しい。
次の家【閲覧注意】
次にお邪魔した家は玄関先の床板が完全に剥がれていて、ジャンプしてリビングに入りました。まさにダンジョンです。
これはその家の2階の写真です。
この部屋は妙にムッとして淀んだ空気に包まれていて、思わず顔を顰めてしまいました。
お分かりの通り、住人がいなくなった後も誰かが住んでいた形跡があります。
毛布に布団に机。そしてなぜか窓が開いています。
そして空き缶に何故かカメラのフィルムです。あとは筋トレに使うやつも。
僕の恐怖心はこの時点でピークに達しており、後ろに誰かいるんじゃないかと常に警戒していました。
しかし、部屋のクローゼットに目を向けた瞬間「あっ、これはまずいやつだ」と悟り一目散に家を飛び出しました。
ここからは心してご覧下さい。
これを見た瞬間この場所がどういう場所なのか、また、どうして住人が忽然と消えてしまったのかもなんとなく悟りました。
皆さんも悟ったことと存じます。
廃村になった経緯
この地域一体が廃村になった経緯は諸説ありますが、ネット上で一番信憑性がありそうなのがこの説です。
「湘南田浦ニュータウン計画」により1999年(つまり平成11年X月X日)頃に住民が強制退去させられた
この「湘南田浦ニュータウン」は廃屋の壁などに貼られている看板に書いている「湘南田浦ニュータウン(株)」という会社がこの辺りを開発する予定だった工事のことらしいです。
ですが、途中で会社が倒産してしまった為計画が頓挫してしまったという訳です。
この説に納得出来る理由は、ちょうど僕がこの地域に出来た新興住宅地に引っ越して来たのが2001年だからです。
つまり2000年前後にはこの地域全体を開発しようという行政の計画があり、この湘南田浦ニュータウンもその一部だったみたいです。
元々田浦や池ノ谷という土地は大部分が山に囲まれており、家を建てるのには適していなかったようです。僕のひいお婆ちゃんの家も山の斜面に建っていたような記憶があります。
田浦メガソーラー計画
少し前ですが関連する記事がありました。
どうやら田浦廃村の住民たちが住居を追い出された理由はここにあるようです。
ですが、これでもまだ何故住民たちが家の物を残したまま忽然と姿を消してしまったのかが分かりません。
強制退去させたとしても引っ越しの準備期間も与えられないままいきなり出てけなんてありえません。
仮に立ち退きの行政執行があったとしても、その後何十年も残留物を置いたままにするとは到底理解出来ません。
そこで僕は最後の写真に写っているあの団体が何か絡んでいるのではないかと疑っている訳です。
だってそれ以外何も納得が出来る説明が思い付かないんです。
あそこに住んでいた人は今一体どこにいて、どんな生活をしているのでしょうか。
何か情報を知っている方がいればぜひご連絡をお願いします。
オ●ムについてもっと詳しく知りたい方はこちらの書籍を参考にしてください。
廃墟撮影は一眼よりもデジカメの方が個人的にはおすすめです。
一眼だと確かに綺麗で幻想的な写真を撮ることもできますが、写真はやっぱり記録用ですからね。
僕が使っているデジカメがこちらです。
アクセス
田浦廃村という場所はGoogleMapにはありませんので、田浦変電所を目指しましょう。
京浜急行の京急田浦駅から歩いて30分、JR田浦駅から歩いて20分といったところでしょうか。
2018年3月再訪
先日約2年ぶりに訪れました。時間の流れを感じざるを得ません(あばれる君風)。
2019年2月再々訪
2019年の2月に再び田浦廃村を訪れました。
廃墟関連の本
廃墟好きで栗原亨の名前を知らない人はいません。
まだ廃墟を撮影するのが趣味として認められる前から廃墟巡りをしていたパイオニア的存在です。
この本は廃墟マニアのバイブルといっても過言ではありません。
私も持っています(今は野方のコヨーテ商店にあります)。
こちらは続編です。
ルポライターの村田らむさんの写真集です。こっちは廃墟というよりも廃村メインのようですね。
旧ソ連の宇宙基地の廃墟を撮影した写真集もありました。
こっちは廃墟を芸術的な観点からとらえた写真集です。
なんと「廃墟の歩き方」「バイコヌール」「幽玄廃墟」はkindleunlimitedに登録すればタダで見れます。普通に買ったらうん千円もするのにタダです。
廃墟の本以外にも漫画やビジネス書なんかも読み放題なのでオススメです。
(関連記事:【kindleunlimited】無料で読めるオススメ漫画⓵〜暴力・残虐編〜)
注意事項!!
当然ですが廃墟に侵入するのは犯罪です。
もし建物が管理されていたら、「住居侵入罪」に当たり、管理されていないとしても「軽犯罪法」に当たる場合があります。
軽犯罪法違反の罪については公訴時効は1年とされています(刑事訴訟法250条2項7号、軽犯罪法2条)。
近年では、廃墟マニアと呼ばれる人が全国の廃墟に出かけたり、中には心霊スポットとして肝試しに使われる例もあるようですが、こうした廃墟や空き家などに無断で侵入すると犯罪になる可能性があります。
第1条
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
一 人が住んでおらず、且つ、看守していない邸宅、建物又は船舶の内に正当な理由がなくてひそんでいた者
拘留とは、受刑者を1日以上30日未満で刑事施設に収容する刑罰で、科料とは、1000円以上、1万円未満の金銭を強制的に徴収する刑罰です。次に、住居侵入罪を考えてみます。
「刑法」
第130条(住居侵入等)公訴時効3年
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
看守とは、法的には直接その建物に存在して管理する場合は当然ですが、カギをかけてそのカギを保管している場合も当てはまります。(最決昭31・2・28裁集刑117・1357)邸宅とは豪邸のような家のことではなく、住居として使用されていない空き家や、閉鎖された別荘、廃家などをいいます。
建物とは、住宅や邸宅以外の建造物で、たとえば官公庁や学校、事務所、倉庫などが当てはまります。
つまり、人が住んでいなくても管理されている住宅であれば、侵入者は住居侵入罪に問われる可能性がありますが、管理されていない、カギもないような状態で放置されているようなものであれば軽犯罪法が適用される可能性があるということになります。(弁護士ドットコムから引用)
だそうです。
なので仮にあなたが廃墟に侵入し、逮捕されたとしても僕やこのブログは一切責任を置いませんので、気を付けて下さい。
ちなみにこのブログの写真ですが、まだギリギリ3年は経っていないので、「住居侵入罪」の廉で訴えられる可能性は多少あります。
しかし、ドアが開いていたり、そもそもドアが無かったりする邸宅が管理されているとは到底言い難いので、訴えられたとしても「軽犯罪」が妥当ではないかと勝手に思っています。
軽犯罪だった場合は時効が1年なのでもう訴えられることはありません。
物を盗んだり、壊したりすればそれはまた別の罪になってしまいますが、とにかく廃墟探索は自己責任でお願いいたします。
廃墟侵入は自己責任ですからね。
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