ちょうど一ヶ月前に旅行好きの間で話題になっていたエアアジア乗り放題パス(Airasia Unlimited Pass)。
日本円で13000円くらいのこの乗り放題パスがあれば、指定された航路の航空券代が1年間無料になるということでSNSを中心に拡散されました。
たった13000円で1年間航空券代が無料になるのですから旅行好きとしてはこのパスを手に入れない理由が見つかりません。
というわけで多くの人が乗り放題パスを買おうと試みました。
しかしほとんどの人はエアアジアのページを開いても該当するページを見つけることができませんでした。
おそらく下の画面が表示されたはずです。
「そんなオファー(特典)はないよ」と表示されてしまいます。
それもそのはず、実はこの乗り放題パスは「マレーシア在住者向け」に企画されたプロモーションであり、日本(またはその他の国)からはそもそもアクセスが出来ないようになっていたのです。
きっと多くの人はこの時点で「マレーシアにいないとダメなのか。じゃあ諦めよう」と考えると思います。
しかし中にはちょっとネットの知識があって「マレーシアのVPNに繋げばひょっとしてアクセス出来るんじゃないか?」と知恵(悪知恵)を働かせる人もいました。
何を隠そう私もその一人。
そして案の定、VPNをチョチョイといじることによって乗り放題パス購入ページにアクセスし、パスを購入することが出来ました。
詳しいことは下の記事にまとめてあります。
この記事を参考にして日本から乗り放題パスを購入した人がたくさんいらっしゃるようで記事の下にあるコメント欄がすごいことになっています。
多くは「記事を参考にして購入できました。ありがとう」という感謝のコメントですが、中にはこんなコメントも。
「VPNをいじって日本から購入するのはそもそも規約違反。ズルして買ってもどうせ乗れないよ」
ブログ記事のコメントだけでなくツイッター上にも似たようなツイートがたくさん見受けられました。
ツイートの中にはSNSで情報を拡散している「ブロガー(海外企業)」系に対する批判も。
一体どこの「ブロガー」のことを言っているんでしょうか(ワナワナ)。
乗り放題パスが完売した後にも「IP偽装して買ってもどうせ使えない」「搭乗拒否されるのがオチ」などというツイートがたくさん見受けれらました。
中には「煽った奴は損害賠償を請求される」というツイートも。
みんな好き放題言ってます。
そしてパスの完売から1週間経った3月14日のトライシーの記事が話題になりました。
この記事が出たことで「アンチ乗り放題パス」の方々は大喜び。
「VPNをいじって乗り放題パスを購入しても搭乗拒否される」ということでこの一件は決着しました。
ただし「アンチ乗り放題パス」の方々とは違って、実際に乗り放題パスを購入した多くの人は「どうせ使えなくてもいいや。エアアジアが倒産しなければ」という気持ちだった人が多く、この記事が出てもあんまり気にもしていないようです。
新型コロナのせいで航空会社の業績は悪化をたどる一方。
このまま行けばエアアジアだけでなく他のLCCも倒産してしまうかもしれないという危機的状況なので、13000円寄付したと思えばスッキリします。
しかし私にはまだ「本当に乗り放題パスは使えないのか?」が疑問でなりませんでした。
規約を訳して全文読んでみました。
多くの人は「VPNをいじって購入するのは規約違反だ」と言いますが、そもそも規約にはVPNのことなんて一切書いてありません。
唯一怪しいのが「The AirAsia Unlimited Pass is available for BIG Members within Malaysia(エアアジアアンリミテッドパスは12歳以上のマレーシア国内のBIGメンバーのみ利用できます)」という箇所。
「within Malaysia(マレーシア国内にいる、マレーシア在住)」という箇所の解釈・実際的な運用を巡って色々な意見があります。
「within Malaysia」と規約に書かれていても「マレーシア在住のマレーシア人が海外にいる場合はどうするのか」または「マレーシアにいる友人に買ってもらった場合はどうなのか」など様々な例外的なケースが考えられます。
「VPNをいじって海外から購入した場合」もこのような例外の一つでしょう。
詳しいことは下の記事でまとめてありますが、規約はあくまで大雑把なルールをまとめただけで、個人的にはこの箇所はあんまり気にすることではないと思っています。
しかし私が規約をどう解釈したって何の意味もありません。
規約はエアアジアの意向によっていくらでも変更できるので私の解釈がエアアジアのそれと違っていればそれは私の間違いとなります。
そこで思い切ってエアアジアに問い合わせたところ、回答が得られました。
「乗り放題パスを購入したけど実際のところ使えるの?」と疑問になっている方はぜひご一読ください。
なおSNS等での拡散を防ぐために有料(300円)としています。
問い合わせた手間賃と原稿料だと思ってください。
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