5月1日から申請が始まった持続化給付金。
新型コロナの影響で売上が減少した個人事業主と中小企業に最大100万円・200万円を給付する制度です。
普段はウーバーイーツ配達員・ブロガーとしてギリギリの生活をしている私も今年の3月の売上が激減してしまったので申請したところ、申請から約10日後にしっかり満額の100万円を受け取りました。
朝起きたら持続化給付金入ってた。これでしばらくは生活出来る。#ウーバーイーツ #ウーバーイーツ配達員#ウーバーイーツ福岡#ウーバーイーツ東京#ウーバーイーツ金沢#ウーバーイーツ大阪 pic.twitter.com/F6aVpqAUfb
— Hikaru＠UberEats配達員 (@Hikaru65234309) May 20, 2020
私の他にも多くのウーバーイーツ配達員が持続化給付金を受け取っています。
持続化給付金の入金ようやくきた🔔
不備があるんじゃないかと少し不安でしたが、振込まれて安堵しています。
あとは定額給付金を申請するのと他にも給付金が出て来そうな話があるので、申請できそうであれば申請して、気持ちの余裕を持たせつつ仕事頑張ります‼️ pic.twitter.com/HVeum0ra6y
— ウバシン🏆ウーバーイーツ配達員 (@uet_shin) May 20, 2020
最近持続化給付金に関して私のところにもかなりの数の質問DMが来ています。
しかし個別に対応していると私の人生が短くなってしまいます（人生一度きり）。
そこでこの記事ではこれから持続化給付金を申請しようと考えている配達員の方々に向けて持続化給付金のよくある質問と疑問をまとめてみました。
具体的には次の12個です。
この12個の疑問が解決すれば持続化給付金制度の全容がよくわかるのではないかと思います。
ツイッターのDMを送る前にぜひ一読してみてください（もちろんDMはウェルカムです）。
※5月30日追記：満額100万円を受け取る為の計算式はこちら。
申請方法は？
申請方法は基本的にオンラインとなります。
経産省の持続化給付金特別ページにアクセスし、そこから申請します。
スマホでもパソコンでもどちらでも大丈夫ですが、申請書類を写真に撮ってアップロードする手間を考えるとスマホの方がやや楽です。
申請要件（条件）は？？
持続化給付金の申請要件は次の2つのみです。
（1） 2019 年以前から事業により事業収入（売上）を得ており、今後も事業を継続する意思があること。
（2） 2020 年１月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、前年同月比で事業収入が50％以上減少した月が存在すること。（持続化給付金規定）
「今後も事業を続けるつもりなのか」「コロナの影響で事業収入が50%以下になった月があるか」が給付金の申請要件になります。
つまり、今後も事業（ウーバーイーツ配達員）を続けるつもりで、売上が半分以上下がった配達員は全員給付金の申請対象になります。
仕事を休んで売上を50%以下に下げるのは不正受給に当たるのか、詳しくはこちらの記事で解説しています。
今年開業しても大丈夫？
2020年に開業した個人事業主も給付の対象になる予定です。
新型コロナウイルスの影響で、売り上げが大きく落ち込んだ事業者に現金を支給する「持続化給付金」について、経済産業省は、対象から外れていた、ことし創業したばかりの事業者なども一定の条件を設けたうえで、給付の対象に加えると発表しました。（NHKニュース5月22日）
ただし「1月から3月末までに創業した事業者のみ」が対象になるらしいので4月以降に開業しても対象にはならないようです。
給付額の計算方法は去年開業した場合と同じで、任意の月の売上が1月から3月の平均売上よりも50%以上現象していることが条件です（詳しくは給付額の計算方法をチェック）。
申請に必要な書類は？
申請に必要な書類は以下の4つです。
- 確定申告書類（収受日付印あり）
- 2020年分対象月の売上台帳
- 通帳の写し
- 本人確認書の写し
以上の4つなります。
確定申告書（白色）
青色申告の場合は所得税青色申告決算書（2枚）が必要になります。
「2020年分対象月」とは去年に比べて売上が50%以上減った任意の月になります。
私は2020年3月の売上が激減したので、その月を対象月としました。
2020年3月の売上台帳
青色申告の場合は去年と同じ月を比べますが、白色申告の場合は去年の年間売上の月平均を基準にします（例：平均売上20万円など）。
私は白色なので去年の年間売上を12で割って平均を出しました。
仮に年間の売上が240万円だったら1月あたりの平均売上は20万円となるので、今年の売上が10万円以下の月が対象月となります（下で解説しています）。
確定申告書類を郵送で提出した場合は収受日付印が押された控えがありません。
控えが手元にない方は納税証明書を申請書類として提出することになります。
納税証明書はネット上で手続きをすれば郵送して家まで送ってくれます（詳しくは国税庁のHP）。
副業でも大丈夫？
専業でも副業でも確定申告さえしていれば大丈夫です。
確定申告はしっかりしましょう。
開業届は必要？
開業届は必要ありません。
出してなくてもいいですが、これから個人事業主としてやっていくつもりならこの機会に出しておいても良いでしょう。
雑所得・給与所得でも大丈夫？
申請が始まった5月1日時点ではウーバーイーツの売上を雑所得（収入）、給与所得（収入）で確定申告をしていた人は対象外でした。
給付を受けるには事業収入として申告していることが必要でした。
しかし、来月以降から雑所得・給与所得で確定申告をしていた人でも契約や支払いを証明する源泉徴収票や支払調書などの書類を提出出来れば給付金の申請が出来るようになるそうです。
会社員で副業ウーバーをやっていた人は雑所得で申告していた人が多いと思いますが、そういう人でも給付金を受け取れるようになります。
申請は原則、オンラインで、6月中旬をめどに受け付けを始める方針ということ。
売上台帳はどうやって作る？
持続化給付金の申請には売上台帳が必要です。
売上台帳とはざっくりいうとその月の1日の売上をまとめた表のこと。
どことの取引でいくら売り上げたかを記録したものです。
書式フォーマットの決まりは無いので手書きでもエクセルでもなんでもいいのですが、会計ソフトの弥生（やよい）を使うと無料で簡単に売上台帳が作れてしまいます。
ちなみに私が提出した売上台帳（取引帳）はこちら。
最低限必要な情報は取引番号、取引日、取引先、金額、対象期間（私の場合は3月）などです。
やよいなら全部自動で出力されるので楽チンです。
やよいは白色申告なら永年無料なのでこれから確定申告をする時にもとても便利。
青色申告でも最初の1年は無料で使えるので登録しておいて損はありません（解約はいつでもOK）。
こんな感じで「収入」で「取引日」「科目（売上）」「取引先」と金額を入力するだけで上のような売上台帳が簡単に出来上がります。
私のようにエクセルが大嫌いな人にはやよいがおすすめです。
スマホでも簡単に取引台帳を作ることができます。
仕事を休んで売上を下げるのはアリ？
「意図的に働かないで売上を下げて給付金申請するのはどう？」という質問をたまに受けますが、結論としてそれは不正受給ではありません（つまり合法）。
不正受給とは「申請書の改ざん（売上があるのに隠した）」などのことで、働かないで売上を下げることではありません。
申請に必要なのはあくまで売上が減ったという事実であって、意図的に減らしたか、頑張って働いたけど結果として減ってしまったのかは問題ではありません。
ただし持続化給付金の申請要件には「新型コロナの影響で売上が下がった~」という文言があるので新型コロナとの関連を疑われ、不給付要件に該当する可能性はあります。
しかし「仕事を休むということ自体がウイルス感染・拡散防止に繋がる」という見方も十分できるので、この点で目をつけられることはまずありえないでしょう。
不正受給は刑罰の対象ですが、不給付要件はペナルティー無しなのでそこまで心配する必要もありません。
もっと詳しく知りたい方は下の記事を参考にしてみてください。
満額もらうには？
個人事業主の場合、持続化給付金は最大100万円受け取ることが出来ます。
受給額の計算方法は次のようになります。
青色申告の場合は「前年同月比」ですが白色申告の場合は「前年平均月収」になります。
例を挙げます（青色）。
- 2019年度の総売上：120万円
- 2019年3月の売上：30万円
- 2020年3月の売上：8万円
この場合の給付額は
120万円ー（8万円×12）＝24万円
給付額は24万円になります。
給付額を満額の100万円もらう為には次の2つの条件が必要です。
- 去年の売上が100万円以上あること
- 対象月の売上を出来る限り下げること
大前提として去年の売上が100万円以上無ければ満額100万円をもらうことは出来ません。
次に必要なのが今年の任意の対象月の売上を出来る限り下げる（可能であれば０）にすること。
例えば上の例で2020年3月の売上が1万円だったら
- 2019年度の総売上：120万円
- 2019年3月の売上：30万円
- 2020年3月の売上：1万円
給付額は
120万円ー（1万円×12）＝108万円
108万円になりましたが、上限は100万円なので100万円がもらえます。
満額100万円もらうための方程式を作ってみました。
手書きだとわかりにくいですね。
aは売上が下がった任意の月で、Sが去年の売上（ただしS≧100万）になります。
Sに去年の売上を入れれば、今年の対象月の売上をいくらまで下げれば満額の100万円がもらえるかがわかります。
例えば去年の売上が250万円だった場合はS=250を代入します。
aは12.5万円以下となるので、今年の対象月の売上を12.5万円以下にすれば満額の100万円がもらえることになります。
いつ振り込まれる？
申請内容に不備が無ければ1週間〜2週間くらいで振り込まれるのが一般的なようです。
申請が完了すれば申請番号が付与されるのでそれを目安にしてみてください。
給付金に税金はかかる？
かかります。
持続化給付金は、極めて厳しい経営環境にある事業者の事業継続を支援するため、使途に制約のない資金を給付するものです。これは、税務上、益金（個人事業者の場合は、総収入金額）に算入されるものですが、損金（個人事業者の場合は必要経費）の方が多ければ、課税所得は生じず、結果的に課税対象となりません。
要するに「持続化給付金は赤字の事業者を助けるためだから黒字になったらちゃんと税金を払え」と言うことです。
「結果的に課税対象となりません」なんてセコイ書き方です。
給付金なのに課税するなんて相変わらずこの国はどうなってんだか。
まとめ
今回はこれから持続化給付金を申請しようと考えている配達員の方々に向けて持続化給付金のよくある質問と疑問をまとめてみました。
これだけ読めば持続化給付金のことがほぼ全部わかるのではないかと思います。
確定申告さえちゃんとしていれば誰にでも給付されるチャンスはあるので、ぜひ諦めずに自分が給付対象になるかどうかをチェックしてみましょう。
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