タイの格安航空会社タイ・ライオンエア(Thai Lion Air)。
2013年にインドネシアのライオンエアと合弁により設立された比較的新しいLCCです。
2019年現在、東南アジアを中心に126都市を就航しており、成田空港発着の便もあります。
前回タイに行った時には往路も復路もタイライオンエアを利用しましたが、どちらも1万円前後のチケットでかなり快適に過ごすことが出来ました。
LCCにも関わらずに座席に液晶モニターが付いていたり、無料の機内食があったり、至れり尽くせりで大満足のフライトでした。
しかしタイライオンエアで唯一気になったのが機内持ち込み手荷物制限。
タイライオンエアの荷物制限はLCCの中でもダントツに厳しく、他のLCCと同じだと思っていたら当日後悔します。
前もって対策を講じないと当日チェックインカウンターで追加料金を払うことにもなりかねません。
そこで今回はタイライオンエアの機内持ち込み手荷物制限と、それを満たすスーツケース・バックなどについて解説していきます。
これからタイライオンエアに乗る予定がある方はサッとでも目を通しておくことをおすすめします。
ちなみに私がよく乗るLCC各社の機内持ち込み制限は下の記事で解説しています。
日本からタイ(バンコク)ヘの直行便LCCを徹底比較した記事はこちら。
機内持ち込みと預け入れ(受託)の違い
まずは用語の簡単な説明から。
「機内持ち込み手荷物」とは機内に自分で持っていく荷物のことを言います。
英語だとcarry-on baggage(キャリーオンバゲッジ)と言いますね。
機内に自分で「運ぶ」から「carry」なのだと覚えておきましょう。
対して「預け入れ荷物(受託)」とはチェックインカウンターで預けてしまう荷物のこと。
チェックインカウンターでタグをつけられてベルトコンベヤーでどこかへ運ばれていってしまいます。
この荷物は飛行機が目的地に到着するまでは戻って来ません。
「預け入れ荷物は」チェックインカウンターで預けることから「Check-in baggage(チェックインバゲッジ)」と言います。
- 機内持ち込み:carry-on
- 預け入れ(受託):check-in
この2つの区別は非常に重要です(baggageはよく省略されます)。
海外旅行で頻繁に使う英単語は覚えておくと便利です(覚えてないと困ることもしばしば)。
タイライオンエアの受託手荷物
タイライオンエアの受託手荷物の料金は航路によって異なり、1kgごとに細かく設定されているのが他のLCCとは異なる特徴です。
エアアジアやスクートなどの他のLCCは「受託手荷物20kgまでいくら」という料金設定なので、荷物が軽いと若干損をした感じがありますが、1kgごとに区分されているタイライオンエアはその点余分な料金を払う必要がないのがグッドポイントです。
例として成田=バンコク間だと以下の料金がかかります。
- +1kg THB 60(200円)
- +2kg THB 120
- +3kg THB 180
- +4kg THB 240
- +5kg THB 300(1000円)
- +6kg THB 345
- +7kg THB 390
- +8kg THB 435
- +9kg THB 480
- +10kg THB 525(1800円)
- +11kg THB 570
- +12kg THB 615
- +13kg THB 660
- +14kg THB 705
- +15kg THB 750(2600円)
エアアジアやスクートに比べると約半分の料金なので随分と良心的と言えます。
下で解説していきますが、タイライオンエアの機内持ち込み制限はとても厳しいので、荷物が多いようだったらチケットを購入するときに合わせて受託手荷物も追加予約しておくのがおすすめです。
タイライオンエアは後から受託手荷物を追加するのがかなり面倒なので、出来ればチケットを購入時に一緒に追加してしまいましょう。
タイライオンエアの機内持ち込み制限は特に厳しい
次に機内に持ち込める荷物の重さ・サイズ制限について解説していきます。
一般的なLCCの機内持ち込み制限
まずはタイライオンエア以外の一般的なLCCの機内持ち込み制限を確認しましょう。
一般的なLCC(エアアジアとかスクートとかピーチとか)の手荷物制限はだいたいこんな感じ。
- 56㎝x36㎝x23㎝を超えないもの
- 合計7kg or 10kg、2つまで持ち込み可
これでも十分厳しいですが、この制限だとSサイズのスーツケースなら機内持ち込み可能。
ちなみに私がおすすめするのは重さがたった1.9キロしかないシーンプラスライト(SiiiN+Light)のスーツケース。
LCCは機内持ち込み荷物の重さ制限が特に厳しいので、預け入れ荷物にしない場合はこのスーツケースを選ぶのが無難。
LCC各社の機内持ち込み制限基準と基準を満たすスーツケースなどをまとめた記事はこちらを参考にしてみてください。
私がLCCに持ち込む時の荷物の中身はこちらで紹介しています。
タイライオンエアの機内持ち込み制限
続いてタイライオンエアの機内持ち込み制限はこちら。
まとめると
- 持ち込める荷物は1つのみ
- サイズは30×40×20センチ
- 重さは7キロまで
これだけ??
これだけです。
タイライオンエアの機内持ち込み荷物(carry-on baggage)制限は他のLCCよりもずっと厳しく、上で紹介したSサイズのスーツケースでも機内に持ち込めません。
まず荷物の数は1つまで。
つまりスーツケースとバッグなどはNGです(小さなハンドバッグ程度なら特に何も言われません)。
そしてサイズは30×40×20まで。
最大辺でも40センチまでなのでかなり小さい。
この規定を満たすには上の写真のように小さいスーツケース(もしくはバッグ)を用意する必要があります。
サイズ・重量を超えた場合の追加料金
もしフライト当日まで何の対策もせずに空港に行き、チェックインカウンターで
手荷物のサイズ超えてます。預け入れ荷物にしてください。
と言われてしまった場合は超過料金を払う必要があります。
上でも説明しましたが、タイライオンエアの預け入れ荷物の料金は1キロ単位で計算されます(航路によって変わります)。
成田=バンコク間だと以下の料金がかかります。
- +1kg THB 60(200円)
- +2kg THB 120
- +3kg THB 180
- +4kg THB 240
- +5kg THB 300(1000円)
- +6kg THB 345
- +7kg THB 390
- +8kg THB 435
- +9kg THB 480
- +10kg THB 525(1800円)
- +11kg THB 570
- +12kg THB 615
- +13kg THB 660
- +14kg THB 705
- +15kg THB 750(2600円)
意外と安いからとりあえず空港に持っていくか。重さオーバーしたら払おう。
と思うかもしれませんが、実はこれは事前予約の場合の料金。
当日チェックインカウンターで預け入れ荷物を追加する場合はもっと高くなります。
ただし、タイライオンエアの公式サイトのどこにも当日の追加料金については記載がないのでいくら追加で払うのかは未確認です。
ネットでは「(※受託手荷物が事前に予約出来なかったので)当日28000円払った(怒)」という情報もありました。
LCCは基本的に当日の預け入れ荷物追加に対してとても厳しいです。
たまにチェックインカウンターで口論になっている人もいますが、安くなることは絶対にありません。
なのでどうしても超過料金を払いたくない場合は事前に受託手荷物を多めに予約しておくのがベター。
そうすれば万が一荷物がサイズ・重量オーバーしても
これも預け入れにしてください。
と言えば追加料金を払うことにはなりません。
事前に受託手荷物や座席を指定する方法はこちらを参考に。
上の方法だとクレジットカード決済画面で弾かれて受託手荷物を追加出来ない場合があります。
その時はこの記事を参考にしてください。
機内持ち込み規定を満たすのはSSサイズだけ
しかし数日間の小旅行や、荷物が全く無い場合などは預け入れ荷物を申し込むのはお金の無駄です。
タイライオンエアの機内持ち込み制限は
- 持ち込める荷物は1つのみ
- サイズは30×40×20センチ
- 重さは7キロまで
ですが、これを満たす(もしくはこれ以下)の荷物しか無いのなら全て機内持ち込みにするのも1つの手です。
上の手荷物制限の規定を満たすスーツケースはズバリこちら。
実際のところ外寸は若干オーバーしますがSSサイズのスーツケースの大きさを測られることは経験上ほとんど無いので心配無用。
それよりも重要なのは重さ。
スーツケースを持っていれば必ず重さを測られますので絶対に7キロ(多めに見て8キロ)は超えないようにしましょう。
このスーツケース自体も2.6kgあるので残りの4.4キロが自分の荷物の重さになります。
自分の荷物を4.4kgに収めるのが難しい人にはさらに軽い1.9kgのキャリーバッグもおすすめです。
世界ふしぎ発見 (TBS系)のミステリーハンターとしておなじみの竹内海南江さんとバッグの総合メーカーのACE(エース)が共同開発したんだそうです。
LCC機内持ち込みにおすすめの超軽量スーツケースについてはさらに詳しく知りたい方はこちら。
ボストンバッグでもOK
40×30×20と7キロまでの制限を満たすのはスーツケースだけではありません。
それほど荷物もなくスーツケースをゴロゴロ転がすのが好きではない方は小さめのボストンバッグを用意するのが1つの手。
ボストンバッグなら多少畳むことも出来るのでサイズ規定を気にする必要もないし、重さもスーツケースより軽いです。
一泊二日程度の旅行ならこちらのボストンバッグがおすすめ。
こちらのボストンバッグは重さがたった0.79kgしかないのでスーツケースよりも断然軽いです。
こちらは上のボストンバッグよりもややサイズが大きく、3泊くらいでもいけるかなという感じ。
収納ポケットの数もかなり多いようなので(忍者屋敷くらいあるらしい)、小物を失くす心配も無いですね。
ちなみに私が2019年タイ北部旅で使ったボストンバックはこちら。
以前使っていたバッグが壊れてしまい急遽出発日の前々日に購入しました。
このバッグを背負ってタイライオンエア(チェンマイ→バンコク)に乗りましたが、特に何も言われませんでした。
33Lの大容量でサイズは最大52cm x 29cm x 22cmなので機内手荷物のサイズ規定は完全にオーバーしています。
しかし、スーツケースに比べてボストンバック(リュック)はチェックが甘いので多少大きくても何も言われません(ただし自己責任でお願いします)。
明らかに大きいバックパックなどは目をつけられるので注意しましょう。
ちなみに衣類の圧縮袋はポーチタイプがおすすめです(写真右上の黒いポーチ)。
ビジネスリュックもイケる
最近は旅行にも適したビジネスリュックもあるようなので普段使いと併用も出来ますね。
私は入ったことがないので(入れたこともないので)ビジネスリュックを買ったことはありませんが、買うとしたらこれを買います。
アマゾンベストセラー商品でレビューの数が400以上。
人気の理由は商品説明を読めばすぐにわかるので割愛しますがとにかく多機能。
重さがたった1.3kgしか無い上に、マチの拡張次第で容量が22~37Lに変わるので旅行用リュックとしても十分使えます。
これはLCCをよく使う旅行者にとってはかなり嬉しい機能。
さらに防水でかなり頑丈な作りなので長く使えそうです。
次の旅行にはビジネスリュックにしようかな、と本気で考え中。
タイライオンエアの手荷物制限まとめ
タイライオンエアの機内持ち込み荷物制限は
- 持ち込める荷物は1つのみ(小さいバッグは可能)
- サイズは30×40×20センチ
- 重さは7キロまで
- 7kgを超えると追加料金で預入荷物に
預入荷物(受託手荷物)制限は
- 重さの合計は45kgまで
- 各荷物の重量は32kg以内
- 料金は1kgずつ計算される
- 当日追加すると高額な料金が発生
となります。
ポイントは「荷物が重ければ事前に(チケット購入時に)受託手荷物を追加してしまうこと」です。
タイライオンエアの受託手荷物料金は他のLCCに比べたらかなり割安なので、7kg(多めにみて8kg)を簡単にオーバーしそうな時は受託手荷物を追加してしまうのが無難です。
- +1kg THB 60(200円)
- +2kg THB 120
- +3kg THB 180
- +4kg THB 240
- +5kg THB 300(1000円)
ご覧のように5キロまでだったら1000円くらいで荷物を預けることが出来るので、チェックインカウンターで機内持ち込み分の7キロを超えてしまった場合のために、保険として5キロまで預け入れ荷物にしても良いでしょう。
万が一7kgを少し超えてしまった場合でも当日空港で荷物を軽くする裏技はこちらで紹介しています。
何度もLCCに乗ったり、国内線を利用する機会がある方はSSサイズのスーツケースを買ってもいいと思います。
ボストンバッグは安いし、小さくなるから便利は便利ですが、やはり荷物をずっと肩にかけているというのはかなり疲れます。
スーツケースは小さく畳むことはできませんが、その分どんなに重くても転がすことが出来るのがメリットですね。
チケット購入時に受託手荷物を追加する方法
タイライオンエアのサイトから追加する(下で解説)のは結構面倒なので出来ればチケットを購入する時に一緒に荷物も予約しましょう。
ここでは私がいつも使っているSkyscannerを例に挙げます。
ちなみにSkyscannerは便利な最安値カレンダー機能がついており、どのチケット予約サイトよりもおすすめ(詳細は別記事で解説予定)。
まずはタイライオンエアのチケットを購入します。
その次に個人情報を入力して進むと
荷物追加の画面が表示されます。
荷物を預ける予定の人はここで追加しておくとラクです。
というのも最近はタイライオンエアのサイトだと受託手荷物の追加購入がクレジットカード決済画面で弾かれるというトラブルが発生しているからです。
なので荷物追加はチケットを購入する時に追加予約しましょう。
タイライオンエアの受託手荷物は結構安いのでケチらずに余裕を持って購入しましょう。
今回は7kgを追加してみます。
最後に荷物料金がちゃんと追加されているかを確認してから「支払い」で完了です。
Skyscannerだと荷物の追加も楽チンです。
タイライオンエアのサイトで追加
もしチケット購入時に荷物を追加し忘れても出発日の数日前までならタイライオンエアの公式サイトから追加出来ます。
タイライオンエアのサイトから預け入れ荷物を追加する方法はこちら。
※追記
最近受託手荷物の追加購入がクレジットカード決済で弾かれるというトラブルが発生しているそうです。
もしこのトラブルで悩んでいる方は下の記事をご一読ください。
私がよく乗るLCC各社の機内持ち込み制限は下の記事で解説しています。
日本からタイ(バンコク)ヘの直行便LCCを徹底比較した記事はこちら。
折りたたみボストンバッグがあれば便利
ちなみに預け入れ荷物にする時はちゃんとしたバッグなどにいれておく必要があります。
ファスナーなどで閉まらないバッグや袋だとチェックインカウンターで預け入れを拒否されます。
そんな時に便利なのが折りたたみボストンバッグ。
実際に私も使っていますがこれがめちゃくちゃ便利。
これならスーツケースのバーに通せるし、使わない時にコンパクトに収納出来るのでかさばらなくて済みます。
しかも結構丈夫なのでパンパンに入れても破けたことはありません(保証はできかねます)。
いろんなサイズがありますが、大を小を兼ねるともいうので大きいサイズを準備しておきましょう。
旅行用の圧縮袋はビニールよりもポーチがおすすめです。
腰痛持ちは対策が必要
LCCは座席が狭くてかなり窮屈なので、腰痛を患っている人はなんらかの対策をしないと正直かなり辛いです。
私もヘルニア持ちですが毎回LCCに乗る度に脂汗が出るくらい辛かったので、今では腰痛対策グッズを必ず持っていくことになりました。
腰痛持ちはぜひこちらの記事を参考にしてください。
飛行機の中はKindle
LCCの機内はテレビもないしやることがなくて暇になります。
そんな時はKindleunlimitedの読み放題で事前にダウンロードした本や漫画を読みましょう。
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コメント
ライオンエアはゴルフバッグの受託荷物持ち込みは出来ますか。
タイライオンエアの国際運送約款第12条によると「受託手荷物一個の制限重量は32kg以内、縦119cm、横119cm、高さ81cm、以内」となっています。
ゴルフバッグがこの規定以内であれば受託手荷物にできるかと思います。
https://www.lionairthai.com/jp/Terms-And-Conditions#twelve